イラクとイスラエルでは新たな遺物が発掘された。それは、レリーフや楔形文字が刻まれた石板と、惨殺された2体の遺骨。遺骨はニネベという都市の門の跡地で見つかり、この都市はかつて世界最大と言われた。しかし、旧約聖書のヨナ書では「邪悪な罪人の都市」として描かれている。王や市民の残虐性から、神に滅ぼすと言われたほどだ。はたしてニネベはうわさ通りの恐ろしい都市であったのだろうか。
「ノアの箱舟」と言えば、旧約聖書でも有名な大洪水の物語だ。しかし、その起源は聖書よりも古い出来事にあるのではないかと研究者たちは見ている。その舞台となるのは、メソポタミアで栄えた幾つかの古代都市。最新の科学を駆使して、過去の気候を調査し、シュメール人の粘土板を解読。そして、古代の方舟の設計図を基に試作品を作成。臨場感あふれるCGIにより、古代の生活環境を現代によみがえらせる。
「出エジプト記」は、旧約聖書の中でも偉大な伝説の1つだが、なぜ古代エジプトが中心的な役割を果たしているのだろうか。聖書に出てくる倉庫の町「ラメセス」と、エジプトの「ラメセス大王」と「ペル・ラメセス」という遺跡には、関連性があるのか。また、カルナック神殿のレリーフには、モーセが分けた紅海に関する鍵が刻まれているのか。様々な手がかりを基に、「出エジプト記」が描かれた背景や時代を解明していく。
聖書に登場する「バベルの塔」は、天に届くほど高かったために、神の怒りをかってしまう。しかし、それほどの建造物を建てる技術はあったのだろうか。そして塔は実在したのか。専門家チームは、イラクの遺跡を発掘調査し、答えを求めてバビロンの聖塔にたどり着く。そこには聖書の物語のモデルとなった世界が広がっていた。塔にまつわる言葉の混乱についても、バビロンに起源があるようだ。当時の様子をCGIで再現していく。
聖書の中でも、最も有名な人物の1人がソロモン王。「賢王」と呼ばれたソロモンは、経済を発展させ、王国は栄華を極めた。しかし、彼が統治した証拠はほとんど存在せず、彼が生きた時代もいまだ謎のままだ。今シーズン、考古学者たちは、近隣王国の遺跡を発掘し、驚きの新発見をする。はたして、伝説の王は実在したのか。そして、失われたソロモンの世界の真実は明らかになるのだろうか。新たな発見に期待が集まる。
聖書の中でも、極悪非道な悪役として登場するヘロデ王。幼子イエスの殺害を目的とし、幼児虐殺を行った話は有名だ。しかし、のちの歴史家たちは、彼を「ヘロデ大王」と再評価している。そして、近年の新たな発見により、ヘロデが残した数々の功績が明らかになってきた。岩山の頂上から海中まで、徹底した発掘調査を行い、ヘロデ王の真の姿を解明していく。そこには、キリスト教誕生との繋がりが見えてくる。